
「アジア・オセアニアにおける、コーヒーの産地ってどこなのかな?」
「アジア・オセアニアのコーヒーには、どんな特徴があるのだろう?」
こう言った疑問にお答えします。
ちなみに、アジア・オセアニア以外の地域に関してまとめた記事もございますので、ぜひ合わせてチェックしてみて下さい。
>> 【大陸別に解説】コーヒーの産地は80カ国以上!特徴をご紹介【ランキングもあるよ】
それでは、解説します。
ちょっとだけ自己紹介
※記事の信頼性を保つために記載しています。
※少し長いので、ここは読み飛ばしてもらっても構いません。
自己紹介として、私とコーヒーの関わりについてお話します。
コーヒーにはまったのは、新卒の2014年頃。
それまでは、「ただの苦いだけの飲み物」としか思っていませんでした。
しかし、会社員になって家の近くのカフェでお茶したり、仕事したりする機会が増えてコーヒーを飲む機会が増えました。
あとは、当時セブンカフェのようなサービスが普及し始めたのも、同じような時期だったと思います。
今まで避けてきたコーヒーを改めて味わってみたら、
「あれ、意外と美味しいぞ!?」
と思ったのがきっかけです。
それから、コーヒーの魅力にとらわれてしまいました。
そして現在は、ほぼ毎日3〜4杯を欠かさず飲んでいます。
ただ、本格的にコーヒーを勉強し始めたのは2019年に入ってからです。
自分だけのお気に入りのコーヒーを探すべく、勉強している次第です。
続いて、記事の信頼性についてお話します。
ネット情報ですと、あまり信頼性の面で薄くなると感じています。
なので、記事の内容は本や雑誌、実際に自分で体験した情報をメインに載せています。
※どうしても調査できないものは、一部ネット情報を引用しています。
まだまだコーヒー素人の身ではありますが、記事の信頼性担保になれば幸いです。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地と特徴について徹底解説

アジア・オセアニア地域における、コーヒーの産地と特徴についてご紹介します。
インドネシアやベトナムなどを筆頭に、様々な国がコーヒーを積極的に生産していますよ。
その中でも、主要の15か国を今回ご紹介していきますね。
- イエメン
- インド
- インドネシア
- オーストラリア
- タイ
- 台湾
- 中国
- 日本
- ニューカレドニア
- ネパール
- パプアニューギニア
- 東ティモール
- フィリピン
- ベトナム
- ミャンマー
それでは、解説していきます。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地①:「イエメン」

- 国名:イエメン共和国
- 首都:サナア
- 人口:約2,820万人(2017年)
- コーヒー生産量:約1万2,000トン(2013年)
- 主な品種:在来種
- 味わい:イエメン産は非常に独特で、ワイルドで渋みのある味わい
中東のイエメンは、コーヒー産業において重要に位置づけにあります。
そもそも、コーヒー豆の発祥の地がイエメンだといわれているからなんです。
これは諸説ありますが、13世紀ごろにイエメンの修行者オマールという人物によってコーヒーが初めて発見されたといわれているんです。
それから、エチオピアの人気銘柄「モカ」という名前は、イエメンの港の名前に由来しているんですよ。
ちなみに、イエメン北西部で取れる「モカ・マタリ」は高級品で、人気が高いです。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地②:「インド」

- 国名:インド共和国
- 首都:ニューデリー
- 人口:約13億3,000万人(2017年)
- コーヒー生産量:約31万8,000トン(2012年)
- 主な品種:S795、セレクション9、コーベリー、ロブスタ
- 味わい:軽めの酸味、まろやかな味わい
インド産コーヒーの歴史は古く、17世紀までさかのぼります。
イエメンからコーヒーノキの苗を持ち出して、インド国内で栽培したことから徐々に広まりました。
とはいえ、インドは紅茶の方が一般的なので、一人当たりのコーヒー消費量は多くありません。
しかし、人口が膨大なので、年間200万袋もの国内消費量を誇りますよ。
それから、インド産のロブスタ種は、最高品質だともいわれていますね。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地③:「インドネシア」

- 国名:インドネシア共和国
- 首都:ジャカルタ
- 人口:約2億6,000万人(2017年)
- コーヒー生産量:約70万トン(2013年)
- 主な品種:ティピカ、アテン、ロブスタ、S795
- 味わい:とても厚みのあるコクとスパイシーなフレーバーで、酸味は少なめ
世界第4位の生産量を誇る、アジアの中でも特に品質の高いコーヒー名産国です。
代表的な銘柄「マンデリン」は、インドネシアのスマトラ島で生産されていますよ。
>> 【実飲レビューあり】マンデリンコーヒーの特徴とは?【スマトラの大地を感じよう】
スペシャルティコーヒーだけでなく、コモディティコーヒーまで様々に生産しています。
また、「コピ・ルアク」というジャコウネコの糞から採取した生豆を使った、非常に希少なコーヒーもありますよ。
>>ジャコウネコのウンチコーヒー「コピ・ルアク」について調べてみた【超高級です】
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地④:「オーストラリア」

- 国名:オーストラリア連邦
- 首都:キャンベラ
- 人口:約2460万人(2017年)
- コーヒー生産量:約1,000トン(2014年)
- 主な品種:K7
- 味わい:柑橘系やチョコ系のフレーバーで、バランスの良い味わい
広大な面積であるオーストラリアですが、コーヒー豆の生産はわずかです。
おもに、東海岸の地域をメインに栽培しています。
標高は低いですが、高地と同じレベルの環境にあるとして、高品質コーヒーへの期待も高いですね。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑤:「タイ」

- 国名:タイ王国
- 首都:バンコク
- 人口:約6,900万人(2017年)
- コーヒー生産量:約3万4,000トン(2017年)
- 主な品種:ロブスタ、カティモール
- 味わい:香りが弱く、甘みや酸味も弱め
タイは生産しているほとんどがロブスタ種なので、あまり品質は高くないですね。
スペシャルティコーヒーも生産していて、ドイチャンやドイトンという地域で作っていますが、生産量は少ないです。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑥:「台湾」

- 国名:台湾
- 首都:台北(タイペイ)
- 人口:約2,350万人(2018年)
- コーヒー生産量:不明(少量)
- 主な品種:ティピカ、カトゥーラ
- 味わい:キャラメル・ハニー系のフレーバーを持ち、上品な甘みがある
1930年ごろから、コーヒーの生産を開始した台湾。
お茶の名産地でもある、阿里山で作られるコーヒーは、台湾の中で特に人気がありますよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑦:「中国」

- 国名:中華人民共和国
- 首都:北京(ペキン)
- 人口:約13億8,000万人(2017年)
- コーヒー生産量:約11万5,000トン(2017年)
- 主な品種:カティモール
- 味わい:ハーブやお茶系のフレーバーを持ち、甘みやコクは控えめ
カティモールなどをはじめとした、アラビカ種を生産しています。
大手企業が大規模生産の場所として、目をつけているんです。
おもに雲南省を中心に、生産していますよ。
アラビカ種ではありますが、他国と比べると品質はあまり高くはありません。
しかし、これから急成長していく気配がかなりありますよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑧:「日本」

- 国名:日本
- 首都:東京
- 人口:1億2,000万人(2017年)
- コーヒー生産量:不明(ごく少量)
- 主な品種:ムンドノーボ
- 味わい:ワイン系のフレーバーで、甘みとコクがある
意外かもしれませんが、日本でも一部の地域で栽培されているんです。
沖縄や石垣島、小笠原諸島などでごくわずかではありますが、栽培しています。
しかし、お土産などで売られるので国内でもほとんど出回りません。
ぜひ訪れた際は、見つけてみて味わってみるのがオススメですよ。
また、日本とコーヒー文化についてまとめた以下の記事も、ぜひ合わせてチェックしてみて下さいね。
>>日本におけるコーヒーの歴史をまとめてみた【日本以外も解説あり】
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑨:「ニューカレドニア」

- 国名:ニューカレドニア
- 首都:ヌメア
- 人口:約28万人(2017年)
- コーヒー生産量:不明(ごく少量)
- 主な品種:リロイ
- 味わい:柑橘類やチョコ系、ミルクのようなマイルドなものなど、フレーバーが様々
ニューカレドニアはフランス領の島で、オセアニアのリゾート地として世界的な人気リゾート地です。
魅力的な島の中で、コーヒーを生産しているのは、なんと1つの農家しかありません。
「イダ・マーク農園」という、ただ一つの農園でのみ栽培していて、大変貴重です。
おそらく、現地でしか味わえない代物ですよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑩:「ネパール」

- 国名:ネパール連邦民主共和国
- 首都:カトマンズ
- 人口:約2,930万人(2017年)
- コーヒー生産量:約460トン(2018年)
- 主な品種:ティピカ
- 味わい:香ばしいフレーバーで、甘みや酸味は抑えめ
ネパールでコーヒーが他国に輸出されたのは、2000年代に入ってからです。
かなり最近のことなんです。
アラビカ種を主に生産していて、ヒマラヤ山脈の麓でコーヒーの栽培条件に適した環境にありますね。
まだまだコーヒー新興国ですが、これからさらに品質が高くなる可能性を十分に秘めていますよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑪:「パプアニューギニア」

- 国名:パプアニューギニア独立国
- 首都:ポートモレスビー
- 人口:約825万人(2017年)
- コーヒー生産量:約6万トン(2013年)
- 主な品種:ティピカ、ブルボン、アルーシャ
- 味わい:まろやかで上品な甘み、チョコやココア系のフレーバーを持つ
95%が小規模農家で、生産する品種のほとんどがアラビカ種です。
品質面でいうと、まだまだ発展途上ではあります。
しかし、栽培環境は高原地域で適しているので、これからスペシャルティコーヒー市場に参入できる期待性を持った注目の国ですよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑫:「東ティモール」

- 国名:東ティモール民主共和国
- 首都:ディリ
- 人口:約129万人(2017年)
- コーヒー生産量:約1万トン(2018年)
- 主な品種:ティピカ
- 味わい:フルーティですっきりした酸味と、キレの良い味わい
日本のNGO団体の支援のもとで、コーヒー栽培の復興を進めている東ティモール。
有機栽培が盛んで、質の高さにも定評がありますよ。
ちなみに、東ティモール産コーヒーを実際に飲んでレビューした記事もありますので、ぜひ合わせてご覧下さい。
>> 【コーヒーレビュー】東ティモール・マウベシコーヒーの特徴とは?【重厚な苦味とコク】
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑬:「フィリピン」

- 国名:フィリピン共和国
- 首都:マニラ
- 人口:約1億人(2017年)
- コーヒー生産量:約6万2,000トン(2017年)
- 主な品種:ロブスタ種
- 味わい:ロブスタ種のため、雑多な味わい
フィリピンはロブスタ種がほとんどのため、質の高いコーヒー生産はかなり少ないです。
しかし、一般にはまず出回らないリベリカ種や、カラサンスウィートという希少で高品質なコーヒーを生産しています。
フィリピンの希少なコーヒーを求める、コアなファンも多いですよ。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑭:「ベトナム」

- 国名:ベトナム社会主義共和国
- 首都:ハノイ
- 人口:約9,550万人(2017年)
- コーヒー生産量:約165万トン(2013年、世界第2位)
- 主な品種:ロブスタ
- 味わい:甘みが乏しく、特徴的なフレーバーも特にない
ブラジルに次いで、世界第2位の生産量を誇るのがベトナムです。
では品質はどうなのかというと、お世辞にも良いとはいえません。
なぜなら、ほとんどがロブスタ種で、市販のコーヒーに使われるコモディティコーヒーに使われるレベルの豆だからなんです。
特徴や個性を持たないので、雑多な味わいですね。
栽培環境も標高が低いこともあって、なかなか高品質なコーヒーが育たないことも一因としてあります。
【アジア・オセアニア編】コーヒーの産地⑮:「ミャンマー」

- 国名:ミャンマー連邦共和国
- 首都:ネピドー
- 人口:5,330万人(2017年)
- コーヒー生産量:約8,500トン(2017年)
- 主な品種:SL34、SL795、ロブスタ
- 味わい:フルーティで香ばしい香り、バランスの良さが特徴的
栄養分の高い赤土の中で育つコーヒーは、アジアの中でも質が高いですよ。
ロブスタ種などのコモディティコーヒーも生産していますが、ほとんどはアラビカ種起源の、高品質な品種です。
国全体でコーヒー生産を増加する施策を取っているので、これからもますます注目の産地ですよ。
アジア・オセアニアはコーヒーの産地が多い!高品質コーヒーを味わおう!

アジア・オセアニア地域における、コーヒーの産地と特徴についてご紹介しました。
雑多なコーヒーを生産する国もありますが、一方で高品質なものを積極的に生産する国もたくさんありますよ。
産地ごとに特色があり、そこで生まれるコーヒーはとても個性があります。
ぜひ豆を買って、実際にテイスティングしてみるのも楽しいですよ。
最後に、他の地域についても記事にて紹介しています。
気になる方は、合わせてチェックしてみて下さいね。
>> 【大陸別に解説】コーヒーの産地は80カ国以上!特徴をご紹介【ランキングもあるよ】
それでは、以上です。