
「コーヒーにおけるカッピングとは何か知りたい!」
「ついでに、自分でも簡単にできるカッピングの方法も教えて!」
こういった疑問にお答えします。
ちょっとだけ自己紹介
※記事の信頼性を保つために記載しています。
※少し長いので、ここは読み飛ばしてもらっても構いません。
自己紹介として、私とコーヒーの関わりについてお話します。
コーヒーにはまったのは、新卒の2014年頃。
それまでは、「ただの苦いだけの飲み物」としか思っていませんでした。
しかし、会社員になって家の近くのカフェでお茶したり、仕事したりする機会が増えてコーヒーを飲む機会が増えました。
あとは、当時セブンカフェのようなサービスが普及し始めたのも、同じような時期だったと思います。
今まで避けてきたコーヒーを改めて味わってみたら、
「あれ、意外と美味しいぞ!?」
と思ったのがきっかけです。
それから、コーヒーの魅力にとらわれてしまいました。
そして現在は、ほぼ毎日3〜4杯を欠かさず飲んでいます。
ただ、本格的にコーヒーを勉強し始めたのは2019年に入ってからです。
自分だけのお気に入りのコーヒーを探すべく、勉強している次第です。
続いて、記事の信頼性についてお話します。
ネット情報ですと、あまり信頼性の面で薄くなると感じています。
なので、記事の内容は本や雑誌、実際に自分で体験した情報をメインに載せています。
※どうしても調査できないものは、一部ネット情報を引用しています。
まだまだコーヒー素人の身ではありますが、記事の信頼性担保になれば幸いです。
【解説あり】カッピングとはコーヒーのテイスティング方法です

カッピングについて、ご存知でしょうか。
コーヒーの品質をチェックする為の方法として、広く行われています。
一体どういうものなのか、こちらで解説していきます。
カッピングはコーヒーのテイスティング方法のことです
カッピングとは、コーヒーのテイスティング方法のことです。
コーヒーは、今やワインと同じように味わいや品質の高さを求められています。
そんな中、コーヒーを評価するための方法として、カッピングと言う技術が用いられているのです。
豆のグレーディングを決めたり、品質管理や豆の個性を確認するための判断材料として、用いられていますよ。
ネガティブチェックとポジティブチェック
カッピングは、大きく分けて2つの目的によって行います。
1つは、コモディティコーヒーの品質が基準よりも下回っていないか確認する目的で行います。
つまり、欠点がないかどうかを確認するためにカッピングをします。
これを、ネガティブチェックと呼ばれています。
もう一つは、スペシャルティコーヒーの特徴や個性について評価する目的で行います。
これは、ポジティブチェックと呼ばれています。
職業ごとにカッピングする意味合いも変わります
コーヒーを扱う職業によっても、カッピングの目的は変わってきます。
その中でも、代表的な3つの職業に関して、カッピングの目的を見ていきましょう。
- バリスタ
- 焙煎士(ロースター)
- カッパー
バリスタ
カフェにてお客様から注文を受け、コーヒーやエスプレッソを抽出して提供するバリスタという職業。
この方たちにとってのカッピングの目的は、主に3つあります。
- 取り寄せた豆の品質チェック
- 最適な抽出の試行錯誤
- お客様への説明
以上の3つです。
豆の挽き方や抽出方法の違いで、コーヒーの味わいは変わります。
豆ごとに最適な挽き方・抽出方法を試行錯誤するためにカッピングをします。
また、お客様に提供するコーヒーの特徴について説明するためにカッピングをする場合もありますね。
焙煎士(ロースター)
焙煎士の方たちも、カッピングをします。
目的は、主に3つあります。
- 最適な焙煎方法の見極め
- 焙煎した豆の品質チェック
- 購入者への説明
以上の3つです。
豆ごとに、最適な焙煎度合いは変わってきます。
最適な焙煎度合いの見極めのために、カッピングを行います。
あとは、品質チェックや購入者へ向けた焙煎度合いの特徴や個性の説明のために、カッピングを行います。
カッパー
スペシャルティコーヒーの価格を決定するための指標の一つとして、カッピングを用います。
カッピングのプロである、カッパーの方たちは浅煎りで淹れた複数のスペシャルティコーヒーをテイスティングして個性や特徴を判断します。
カッピングの方法は主に2種類
日本で行われているカッピングには、主に2種類の方法があります。
1つは、スペシャルティコーヒー協会(SCA)の採点方式です。
10種類の評価項目をもとに各10点ずつで、計100点満点で評価されます。
80点以上獲得すると、スペシャルティコーヒーとして認定されます。
もう一つは、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が独自に採用する評価方式です。
いわゆるSCAJ方式は、カップ・オブ・エクセレンス(COE)の採点基準を参考にしています。
こちらは8つの評価項目をもとに各8点ずつで、定数の36点を合わせた計100点満点で評価します。
80点以上獲得すると、スペシャルティコーヒーとして認定されます。
SCAJ方式の各項目を見てみよう
それでは、評価項目の内容はどういったものなのでしょうか。
ここでは、SCAJによる採点方式の各項目について詳しく見ていきます。
こちらのカッピングシートをもとに、ご説明しますね。
※COE(カップオブエクセレンス)公式HPより
評価に影響しない項目

評価項目の8つ以外の、採点に影響しない部分についてご説明します。
- サンプル名(SAMPLE):豆の名前、もしくは番号を記入します
- ロースト(ROAST):粉の状態で、焙煎度合いに近い色をチェックします
- アロマ(AROMA):香りの強さを「-3〜3」で評価し、3つのタイミングでそれぞれ評価し、具体的な香りの内容は下の欄に記入します
- ドライ(DRY):粉の状態
- クラスト(CRUST):お湯を注いだ直後の状態
- ブレイク(BREAK):かき混ぜた後の状態
- 欠点・瑕疵(DEFECTS):欠点が見られる場合にネガティブスコアをつけます
評価項目

評価項目に関する内容は、以下の通りです。
- カップのきれいさ(CLEAN CUP):味わいの透明感について評価します
- 甘さ(SWEETNESS):甘みについて評価し、甘みの印象が強いほど質が良いとされています
- 酸の質(ACIDITY):酸味の質について評価し、「H/M/L」は「High」「Middle」「Low」のことで、酸味の強さをチェックします
- 口に含んだ質感(MOUTH-FEEL):舌触りの感触について評価し、なめらかであるほど質が良く、ざらつきのような感触はマイナスです
- フレーバー(FLAVOR):風味の質について評価し、具体的な風味の内容には下の欄に記入します
- 後味の印象度(AFTER-TASTE):後味の印象が良いかどうか評価します
- ハーモニー均衡性(BALANCE):全体のバランスが良いかどうか評価し、評価項目の中で悪目立ちしている項目があればマイナスです
- 総合評価(OVERALL):これまでの項目を踏まえ、かつ評価項目にはない個性などを加味した総合評価をつけます。
- 得点(TOTAL):小さい四角に評価項目の合計点を記入し、大きい四角に定数36点を加えた総合得点を記入します。
品質を担保するためにカッピングは必須です
スペシャルティコーヒーが重要視されているコーヒー業界ですから、味わいの品質は重要なファクターになっています。
カッピングは、今のコーヒー業界に必須な品質管理の手法なんですね。
「じゃあ、プロしかカッピングはできないのか?」
と言われると、案外そうでもありませんよ。
自宅でも、手軽にカッピングはできちゃうんです。
それでは、次の章で解説していきますね。
自宅でできる!カッピングで実際にコーヒーを評価してみよう!

それでは、自宅で簡単にできるコーヒーのカッピングについて解説していきます。
自宅でカッピングをやってみよう
「カッピングを実際にやってみたい!」
と思った方は、まずこちらのカッピングシートをダウンロードしましょう。
※COE(カップオブエクセレンス)公式HPより
その他、カッピングシートについてはカッピングセミナーに参加するともらえたりします。
準備するもの
自宅でカッピングをする際に、準備するものをまとめました。
以下を準備しましょう。
- カッピングシート
- コーヒー2種類
- コーヒーカップ2個
- スプーン2個
- タイマー
コーヒーは最低2種類用意して、飲み比べできるようにしましょう。
1種類だけだと、特徴や個性を判断するのが難しいためです。
また、コーヒーはスペシャルティコーヒーを使いましょう。
個性や特徴がはっきりとわかるので、オススメです。
スペシャルティコーヒーについての詳細は、こちらの【最高品質】「スペシャルティコーヒー」とは【通販サイトもご紹介】をご覧下さい。
コーヒーカップは、なるべく同じ種類のカップをセレクトしましょう。
スプーンは、コーヒーをすくって飲むために必要です。
時間を計測するためのタイマーも、用意しておきましょう。
準備ができたら、始めていきましょう。
ステップ①:「コーヒーの名前とローストを記入」
カッピングシートに、コーヒーの名前と焙煎度合いの状態を記入しましょう。
ステップ②:「粉の状態で香りを確認」
コーヒーカップに粉を一人分の容量(10g)を入れて、香りを確認しましょう。
確認したら、アロマの「ドライ」に記入します。
ステップ③:「お湯を注ぐ」
タイマーをセットしたら、カップに90度以上のお湯(150cc)を注ぎましょう。
1分ほど待ったら、香りを確認しアロマの「クラスト」に記入します。
ステップ④:「4分後に再度香りを確認」
4分経過したら、かき混ぜて香りを確認しましょう。
確認したら、アロマの「ブレイク」に記入します。
注意点として、かき混ぜ方やかき混ぜる回数は、2種類ともに共通させるようにして下さいね。
ステップ⑤:「表面に浮いた粉をすくい取る」
コーヒーの表面に粉が浮かんでくるので、スプーンですくって捨てましょう。
ステップ⑥:「味のチェック」
スプーンですくって、味を確認していきましょう。
コツは、素早くすすることです。
こうすると、コーヒーの味わいが口全体に広がり、チェックしやすくなりますよ。
飲む回数は、何度でも大丈夫です。
味わいつつ、評価項目8つをそれぞれ記入していきましょう。
各項目の下に記入スペースがあるので、味の印象・香りの具体的な内容はこちらに記入しましょう。
ステップ⑦:「再チェック」
コーヒーの温度が下がってくると、より味わいがわかりやすくなってきます。
一度全てチェックし終わったら、再確認のためもう一度評価項目について確認してみましょう。
最後に得点を記入すれば、完了ですよ。
カッピング上達のポイントとは
カッピングは技術なので、最初から適切な評価をするのは難しいです。
ここで、カッピングを上達するためのコツについてまとめてみます。
- 個性の異なるコーヒー同士で、カッピングを行う
- 豆の種類が分からない状態で、カッピングを行う
- プロに教わる
同じ個性を持ったコーヒーでカッピングすると、どうしても比較しにくいです。
なので、個性の違うもの同士でカッピングするのが良いです。
その際、市販されているコーヒーだと、質があまり良くないことに加えて似たり寄ったりの味ばかりです。
なので、前述しましたがスペシャルティコーヒーを選択するのが良いですね。
あとは、豆の種類が評価後にわかるように、ブラインド状態でカッピングするのが良いです。
豆の種類がわかる状態でカッピングすると、どうしても先入観に引っ張られる可能性があるからです。
そして、プロに教わるのも手ですね。
カッピングセミナーに参加すれば、プロから直に教わることができるのでオススメですよ。
カッピングを通してコーヒーの味わいを探求してみよう!

カッピングについて、解説しました。
カッピングについて知る為には、実際にトライしてみるのが一番わかりやすいですよ。
カッピングによって、初めて自分が好きなコーヒーの特徴がわかるかもしれませんよ。
とにかく探究心をくすぐられる楽しいものなので、ぜひやってみてはいかがでしょうか。
それでは、以上です。