
エチオピアにおける、コーヒーの歴史について知りたい方へ。
「エチオピアのコーヒーが好きなんだけど、そもそもどんな歴史があるのだろう。」
「エチオピアのコーヒーって美味しいのかな。どんな特徴があるのかついでに知りたいな。」
こういった疑問にお答えします。
ちょっとだけ自己紹介
※記事の信頼性を保つために記載しています。
※少し長いので、ここは読み飛ばしてもらっても構いません。
自己紹介として、私とコーヒーの関わりについてお話します。
コーヒーにはまったのは、新卒の2014年頃。
それまでは、「ただの苦いだけの飲み物」としか思っていませんでした。
しかし、会社員になって家の近くのカフェでお茶したり、仕事したりする機会が増えてコーヒーを飲む機会が増えました。
あとは、当時セブンカフェのようなサービスが普及し始めたのも、同じような時期だったと思います。
今まで避けてきたコーヒーを改めて味わってみたら、
「あれ、意外と美味しいぞ!?」
と思ったのがきっかけです。
それから、コーヒーの魅力にとらわれてしまいました。
そして現在は、ほぼ毎日3〜4杯を欠かさず飲んでいます。
ただ、本格的にコーヒーを勉強し始めたのは2019年に入ってからです。
自分だけのお気に入りのコーヒーを探すべく、勉強している次第です。
続いて、記事の信頼性についてお話します。
ネット情報ですと、あまり信頼性の面で薄くなると感じています。
なので、記事の内容は本や雑誌、実際に自分で体験した情報をメインに載せています。
※どうしても調査できないものは、一部ネット情報を引用しています。
まだまだコーヒー素人の身ではありますが、記事の信頼性担保になれば幸いです。
【コーヒーの歴史】原産国エチオピアではコーヒーはフルーツだった!?

世界に流通するコーヒー豆の7割が、アラビカ種から派生しています。
アラビカ種の原産国が、エチオピアです。
そんな原産国エチオピアの歴史について、解説していきます。
コーヒーをフルーツとして食べていた
エチオピアでは、じつはもともとコーヒー豆を飲み物としてではなく、フルーツ感覚で食べていたんです。
初めてコーヒーを栽培し始めたのは、イエメンです。
しかし、それよりもずっと前から自生しているコーヒー豆を収穫していたのはエチオピアでした。
よって、原産国として知られるようになったんですね。
17世紀から輸出が始まる
その後、コーヒーの輸出が開始されたのは17世紀になってからでした。
ちょうど、中東諸国ではカフェが登場していました。
イエメンやジャワ島などでも、コーヒー栽培が行われるようになりました。
19世紀には、より輸出が活発化していきました。
コーヒー生産量は、約5トンでした。
特に、ハラールとアビシニアという2つの地区から生産されるコーヒーが注目され、高い評価を受けていました。
飢餓に苦しむ20世紀後半
そして、20世紀に入ります。
1957年にエチオピア国営コーヒー協会が設立され、新たなコーヒーの評価システムが策定されました。
しかし、1970年の帝政打倒のクーデタにより軍事政権が誕生したことで、コーヒー産業は一変します。
軍事政権は、土地の私有や雇用労働の禁止を強行したことでコーヒー栽培は大打撃を受けます。
コーヒー栽培は機能しなくなり、自生したコーヒー豆を収穫することしかできなくなってしまいました。
自生しているコーヒー豆では、生産性は少ないので産業は大幅に衰退したのです。
1980年代には、食糧難による飢餓で800万人もの人々が苦しみました。
国際市場への参入
1991年には、エチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)によって軍事政権を打倒されます。
これがきっかけとなり、民主化へシフトしていきました。
コーヒー産業は、国際市場への参入を果たします。
しかし、国際市場価格の変動の影響を受けることになったので、農家への打撃は避けられませんでした。
対策として、協同組合を設立し、市場情報の共有や資金調達などの対策を講じてきました。
ECXの導入
2008年に、エチオピア農産物取引所(ECX)が設立されました。
これは、生産者とバイヤーの両方を保護するために導入されたシステムです。
ECXによって、生産者が効率よく対価を受け取れるようになりました。
しかし、生産履歴が曖昧になることでバイヤーにとってはどれが高品質な豆かどうかの判断が付きづらくなるデメリットがありました。
その一方で、ECXに頼らずに、高品質なスペシャルティコーヒーを生産する農園も増えています。
よって、品質が高いコーヒーも数多く輸出されるようになっているのです。
コーヒーセレモニーとは
エチオピアのコーヒーに関わる慣習を、1つご紹介します。
各家庭では、客人をもてなす時に「コーヒーセレモニー」という伝統的なもてなしを行います。
これは、女性が生豆の状態からコーヒーを焙煎して、客人にコーヒーを振る舞うのだとか。
一人当たり、3杯分のコーヒーを注ぐそうですよ。
ゆっくりと時間をかけて、もてなすスタイルのようですね。
「カルディ伝説」とは
コーヒーが誕生した背景を説明する時に、よく出てくる話があります。
それが、「山羊飼いのカルディ」の話です。
6〜8世紀頃に山羊飼いで生活していた、カルディという人物がいました。
彼は山羊がある日、赤い実を食べて興奮している様子をみました。
この話を聞いた僧侶が、実際に赤い実を茹でて食べたのがコーヒーが広まる起源なのだそうです。
しかし、諸説ある話で明確な根拠はないそうですよ。
【コーヒーの歴史】エチオピア産コーヒーの特徴とは

エチオピアのコーヒーは、世界でも高い評価を受けています。
どんな特徴があるのか、みていきましょう。
多彩な香りを持つフレーバーコーヒー
エチオピア産のコーヒーの魅力は、何と言っても独特の香りです。
花の香りを持つものもあれば、トロピカルな果実の香りのするものまで、じつに多彩です。
まさに、フレーバーコーヒーの代表格といえますね。
3つの生産システム
エチオピアのコーヒーは、生産システムが主に3つあります。
以下のようになっています。
- フォレスト・コーヒー:自生しているコーヒーを収穫・生産するシステム
- ガーデン・コーヒー:小規模な農家や住居に植えられたコーヒーを収穫・生産するシステム
- プランテーション・コーヒー:大規模農園で栽培されるコーヒーを収穫・生産するシステム
生産方法によっても、エチオピアのコーヒーの味わいが変わってくるんですよ。
エチオピア産コーヒーの特徴とは
前述していますが、最大の特徴は、独特な香りの高さです。
柑橘類からベリーのような甘い果実、ベルガモットティーのような華やかな香りを持つものまで、多彩なラインナップです。
味わいは、酸味が強めです。
「モカ・ハラー」や「モカ・シダモ」といったモカ銘柄が代表的ですね。
近年注目されている「イルガチェフェ」は、まるでアールグレイティーのようだと絶賛される、最高級品質。
コーヒーの香りを極限まで楽しんでみたい方は、ぜひ飲んでみてほしいですね。
歴史を感じながらエチオピアコーヒーを味わおう

苦難を乗り越えながら、コーヒーを積極的に輸出しているエチオピア。
世界に魅力を与えるコーヒーを作っているんですね。
ぜひ、実際に香り高い魅力的な一杯を楽しんでみてくださいね。
それでは、以上です。